Gettings Things Done for iCalendar
はじめに
Gettings Things Done (以下 GTD、 日本語による解説) という仕事術がある。
GTD に関する解説は他に譲るとして、ここでは、一般的な PDA を使って GTD を実現する方法を提案する。
GTD を実現する方法には色々あり、 Hipster PDA のように、紙を使用した方法などもある。手軽さがうけて、多くのファンも いるようだ。
確かに紙というのは手軽にメモを取れるのだが、検索ができない。そこで スマートフォンや PDA を使いたいと考えた。
ところが、実際に使ってみると非常に使い勝手が悪いのだ。これはおそらく 入力が煩雑なのが最大の理由だろう。スタイラスやミニキーボードは PC や 紙とペンに比べると入力しずらい。
UI が練られた専用のソフトがあれば随分楽になるのだが、GTD を実現する PDA というのは今のところ多分ない。
そこで、どんな PDA にも入っている PIM を使って GTD が実現できないか 考えてみた。そして、大抵の PIM は iCalendar 形式で import/export できる。 つまりこれは iCalendar を使った GTD の方法なのだ。
注意
繰り返すが、このエントリでは GTD 自体の解説はしない。とはいえ、本を買え、 というのはあまりにも不親切なので、良く分かるフローチャートを載せておく。
用語
- * VTODO
- iCalendar のコンポーネント。Outlook では「仕事」と呼ばれている。 「TODO」「タスク」という呼称も。
- * VEVENT
- iCalendar のコンポーネント。Outlook では「予定」と呼ばれている。 「カレンダー」「スケジュール」という呼称も。
- * VJOURNAL
- iCalendar のコンポーネント。Pocket Outlook では使えないようだが、 ベンダーから対応した PIM が出ている。「ジャーナル」「日誌」という呼称も。
- * CATEGORIES
- iCalendar のプロパティ。Outlook では「分類」と呼ばれている。 「カテゴリー」という呼称も。
- * DTSTART, DTEND
- iCalendar のプロパティ。Outlook では「開始日」「終了日」と呼ばれている。 あとは「締切」とか色々。
Inbox はどうするか
VTODO として、思い付いたものから件名を登録していく
Trash はどうするか
VTODO を削除してしまえば良い。
Someday/Maybe はどうするか
CATEGORIES で #Someday/Maybe に分類してしまう。
何かしらの分類をすることが推奨されているが、先頭に = を付けて 区別するとよい。
- =買いたいもの
- =始めたい趣味
- =行きたい店
- =読みたい本
Reference はどうするか
やり方は 2 つある。
1 つは VTODO のまま #Reference にして、何かファイルがある場合は ATTACH してしまうことだ。おそらくこれが簡単で良いだろう。
もう 1 つは Reference 用のフォルダを作り、そこに全部置いてしまうことだ。 Pocket Outlook はメモ以外のものを ATTACH できないようなので、そうした。
Project はどうするか
CATEGORIES でプロジェクト名を名前にして分類してしまう。GTD 用の分類は # を接頭詞にしているので、名前でソートすれば混乱しないはずだ。
Pocket Outlook には出来ないが、階層付きの VTODO を扱える PIM もあるので、 行動単位への分割はそれを使えばよい。
Waiting for はどうするか
適任者に任せた後に、やはり #Waiting for に分類してしまう。
Next Action はどうするか
やはり #Next Action に分類する。
何かしらの分類をすることが推奨されているが、先頭に @ を付けて 区別するとよい。
- @電話
- @コンピュータ
- @用事のついでに
- @オフィスで
- @協議事項
- @自宅で
- @読む、検討する
締切や期間があるものはどうするか
VTODO のまま DTEND を設定するか、VEVENT に移して、DTSTART、DTEND を 設定する。
チェックリストなどはどうするか
Windows Mobile なら Pocket Excel が使えるはずなので、テンプレートを 作っておく。